#104 アスリートのためのコンディショニングー睡眠・体内時計編ー

今回は「睡眠」と「体内時計」についてです。 『体内時計』 という言葉、聞いたことがありますか?  

【 内容 】

  1. 睡眠とスポーツパフォーマンス
  2. 体内時計とコンディション
  3. まとめ
 

【 1. 睡眠とスポーツパフォーマンス 】

  睡眠がパフォーマンスに関係する1番の要因は 『脳への影響』のようです。 睡眠不足は集中力を損なう可能性が高い・・・ 最も影響を反映しやすいのが バスケットボールのシュートのようです。 高い確率で、睡眠介入した方が良いというデータが出ているようです。 スキル性の高い競技は特に、睡眠がパフォーマンスに影響することは 今のところ、間違いないようです。   スポーツでなくても、仕事や勉強でも・・・同じことが言えますよね。   また『ケガの発生率』にも差が出てくるようです。   睡眠時間が6時間の選手と9時間の選手を比較した場合、 6時間睡眠だと75%の発生率に対し、 9時間睡眠は20%前後。   大きな要因は、 「注意力・判断力」 に差が出るということでした。 参考:女性アスリートのコンディショニングと栄養

【 2.  体内時計とコンディション 】

『体内時計』とは?   体内時計は1日24時間15分程度で設定されているそうです。 ”15分間の差”をどこで調整するか? 一つ目は「朝ごはんを食べる」 二つ目は「朝日を浴びる」ことで その日の1日がスタートするというのは、有名な話ですが、不思議ですよね・・・。   ご飯を食べて糖質が体内に入ること、 そして目から光が入ることで 1時間のズレがリセットされ新たな1日がスタートするようです。   これがリセットされないと、どうなるか? ズレてしまうと、実際の活動にカラダが合わせられない・・ 『時差ボケ』の状態になってしまうそうです。   仕事の能率が下がったり、体調が悪くなったり、パフォーマンスが下がったり・・・ 休みの日など、寝過ぎてしまうと 「寝たのに、なんかダルイ」ということありませんか? 普段の起床時間と2時間以上違うと、影響が現れるそうです。   遅い時間の食事、そして遅くまで光を浴びる・・携帯からのブルーライトは、大きな原因になるようです。 遅い時間まで、パソコンや携帯、テレビを観ることは 体内時計をズラすことになるので、避けましょう。   また、夜遅い時間の食事は、翌朝に体内時計をリセットされなくなってしまうので、 社会人など、夜に練習する場合、 食事が夜10時以降になってしまう場合は、夕方(運動前)に補食をとり 夜はスープやサラダなどの副菜に止めるようにすると良いようです。   気づかないところ、思わぬところで体調不良を招いている可能性はありますから このような原因で、パフォーマンス低下は防ぎましょう。   参考:体内時計を正しく動かして、24時間の健康リズムを   【 3. まとめ 】 身体の中には「体内時計」が存在します。 体内時計は1日の活動に合わせて、 体温や血圧、ホルモン分泌などのリズムをつくっています。 これが乱れた場合には、実際の活動に体が合わせられない、 いわゆる時差ボケの状態を招いてしまいます。   目標に向けて、高いパフォーマンスを得るために練習する。 スポーツはカラダをイメージ通りに動かすために、 相対する敵の反応や行動を予測、判断し行動する 高度な活動です。   これらを支える『カラダ』の健康は、とても重要な意味をなします。 特に、食事や睡眠といった、活動以外のライフスタイルへ 目を向けることは、アスリートにとっても 一人の人間にとってとても大切なことだと思います。   睡眠がパフォーマンスに直接的に影響する面は「注意力・判断力」です。 プレー中の瞬時の判断力は、勝敗を左右する要因になります。 もう一つ、「集中力」に関与するのが栄養。 炭水化物が、唯一脳へのエネルギー源と言われています。   子供にとっての睡眠は、 日中動かした身体の修復や、深夜に分泌される成長ホルモンによって 『カラダの成長』『カラダのリセット』 に大きく影響します。   学校で勉強した知識は、睡眠中に脳に定着すると言われています。   夜遅く、ブルーライトや明るい光を浴びることも 良質な睡眠の妨げになります。 夜遅い食事も、身体にはあまり良いことではないようです。 変則的な食事を強いられる時は、補食をうまく活用しましょう。   どうぞ、少しでも良いカラダの状態を作ってくださいね。