今回は野球部(高校生男子)のパーソナル指導の様子をご紹介します
年に2〜3回、部活がお休みのタイミングを利用して来てくれていますが、今日はチームメイトを連れてきてくれました。
パーソナル指導の目的は以下の通りです
・自分の体の特性を知る(強み、弱み)
・身体の動かし方を知る・学ぶ
・動きを繰り返し、感覚を掴む
1時間ちょっとの指導の中で、トレーニングをするのではなく、トレーニング動作を学んでもらいます。トレーニングとは、時間をかけて継続することによって効果が出るもの。あくまで、ここで自分の体に気づき、動き方を学び、今までの動作と正しい動作の感覚の違いを経験することが主な内容です。ここで学んだことを持ち帰って、日常の中で自分自身で工夫しながら継続的に取り組むことが大事だと考えています。
今日のパーソナルの指導はこんな流れでした
①以前、トレーニング指導してもらったドリルを再現して、ポイントを説明する
②ドリルの目的と体づくりにどのように影響するのかを理解する
③2人が足りないもの(取り組んだほうがいいドリル)を提案し、指導する
④今自分で取り組んでいる体幹筋のトレーニング(プランク)の正しい方法を指導する
2人いれば2通り、体つきも強みも弱みも違います。今回はお互いの動きを観察することで、自分の動作も客観視することもできたようです。
「練習時間が長くなると、ふくらはぎが攣ることがあります」という相談が出てきました。普段行っているストレッチングを見せてもらうと、動作中、体がグラグラしている。こういう場合は、支持面(体を支える基底面)を広げることによってバランスがとりやすくなります。例えば、前後に足を開く場合は、左右の足が縦並びになるのではなく、少し左右の幅を広げる、などです。体が安定することで本来使う(支える)べき大腿部の筋肉やお尻周りの筋肉が機能すると、効率的な動作となります。
「体幹の強化をしたいけれど、どんなトレーニングをすればいいのか」という質問もありました。普段はプランク動作をよく行っているとのこと。プランクも肘の位置や目線、動作中の姿勢などを修正し、お互い指摘ができるようにお互いの姿を観察しながら行いました。
ストレッチングやトレーニングは検索すればいくらでも出てきます。私もドリルを参考にすることもよくあります。どんなドリルも無駄ではないと思います。でも、動きの中で”ここを使うんだよ”と皮膚に触れるだけで、人は動きが変わります。そういう感覚的なものを認知することはスポーツパフォーマンスにおいても非常に大切な要素です。せめて、このように指導を受けにきてくれた選手には、画面からでは伝わらない”ヒトが伝える感覚”を体感してもらいたいです。
パフォーマンスは最終的には本人が「どうなりたいか」「どんなプレーヤーになりたいのか」というビジョンを持つことによってさらに取り組むべきことが具体化されていきます。つまりトレーニングドリルは必ず最後は個別性となる。その価値を体感して”自分は変われるんだ”とモチベーションにしてもらえたらいいなと思います。
「できない」は伸びしろ。動き方を知ること、それらを学ぶことで「できる」を少しづつ増やして欲しいと願います。