Special Colum Vol.1 #2:【足部の機能とパフォーマンス:後編】

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 今回は足部の機能改善の具体的なエクササイズと、適切なシューズ選びについてご紹介します。

これらは毎日の練習前のウォームアップや、空き時間に実施できるので試してみて下さい。

●足部強化エクササイズについて

 ①親指だけを地面につけ、他の4本の指を浮かせる

 ②親指を浮かせ、他の4本の指を地面につける

 ⓷①と②を5秒ごとに繰り返す

 ④親指と小指を接地させ、真ん中の3本を浮かせる

 ⑤ショートフット:全ての指の腹を地面につけたまま、アーチを引き上げて足を小さくする(指は巻き込まない)

 ⑥足指ピアノ:小指から順番に1本づつ足指を接地して離す(滑らかに動かす)

 ※①~④は上げる指は全力で上げて、地面につける指は全力で押し付けてください。

 最初は足指や足の裏が攣ることがありますが、使われていなかった筋肉が動き始める際の自然な反応です。続けることで、次第にスムーズに動かせるようになります。足指が自由に動く状態になれば、目を閉じての片足立ちも60秒程度は安定して行えるようになるでしょう。

●シューズ選びについて

 次に、シューズ選びについていくつかポイントをお伝えします。

最近のバレーボールシューズは、高反発素材の使用や、前方への移動を重視した設計が増えていますが、これらは必ずしもすべての選手に適しているわけではなく、体の状態によっては怪我のリスクを高めることにもなります。実際にシューズを適切なものに交換した事で不安定感が軽減したり、痛みが軽減した例はいくつもあります。

適切なシューズの選び方の基準は以下の4点です:

・自分の足幅よりもソールの幅が広いもの

・靴紐を中足部でしっかり締めても指が動かせるスペースがあるもの

・ソール全体が接地できるもの(前部と後部が分かれていないもの)

・前足部と後足部の高低差が少ないもの(中敷きを改良して多少は改善は出来ます)

 よく靴が脱げることを防ごうと小さいサイズのシューズの靴紐を強く締めて履いているのを見かけますが、足指の動きを制限してしまっては本末転倒です。逆にプレーの質を落とし、怪我のリスクも高めることになります。

 選手にシューズ選びについて聞くと、自分の足の機能を守る又は活かすという基準は持っていない場合が大半です。全方向にストップ&ゴーの連続動作が求められ、ジャンプ後の着地動作(身体に負担が最もかかる大きな衝撃)を何度も繰り返すバレーボールにおいて、床と足部は多回数と高強度で衝突しているわけですから足部の機能を高め、それを活かせるシューズを選ぶことで、より安定したパフォーマンス発揮と、怪我のリスクを軽減につながります。

(バレーボールシューズだけだと選択肢が少ないので、場合によってはバスケットボールシューズを検討するのも一つの選択肢です)

今回ご紹介したエクササイズとシューズ選びを今後の参考にしてみて下さい。

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この記事を書いた人

【保有資格】
NSCA-CSCS,NASM-CES
【経歴】
2002-2005 森永製菓(株)健康事業部ウィダートレーニングラボ大阪 S&Cコーチ
2005-2012 JTマーヴェラス フィジカルコーチ
2015-2021 群馬銀行グリーンウィングス S&Cコーチ

女子バレーボールではトップカテゴリーで10年以上サポートを行い「パワーロスの軽減が怪我の予防・パフォーマンスの向上につながる」をモットーに育成世代へと還元すべく活動しています

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